○加齢とともに最小増音量(増音量を変化させ増音認知率が50%以上になるのに必要な値)は増大する傾向が見られる。この値の増大は脳幹の障害を示すとされているが、50〜55歳を境としてそれ以下では漸増の、それ以上では急増のほぼ直線的な変化を示す。このことから50〜55歳の頃から聴覚機能の衰えが著明になり始めると指摘されている(図8)。 ○語音明瞭度と歪みを加えた語音による明瞭度の最頻値の年齢推移を図9に示す。歪語音の明瞭度は年齢とともに悪化し、特に50歳代後半から急激に悪化する。語音を判別する手掛かりが少ない状況では、高齢者になるほど言葉の理解が困難になることを示す。
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